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第5話 羊たちのカイロ

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「うぅうううう 眠いよ」
日本から約22時間 長い長い南回りの旅であった。
主都カイロに到着したのが朝4時、今は6時。
目指すは大ピラミッド、頭は朦朧! 時差ぼけどころか睡眠不足で意識がはっきりしていない。
「ひつじがあんなところにぃ」

「ひつじが一匹二匹三匹」
何十匹という羊たちが道路の真ん中に集まっている。
彼等?の周りの道路は、クラクションと排気ガス
「あらぁ 移動中に車が故障したらしいですねぁ」
エジプト在住の美人ガイド 君野さんが説明する。
(おぉ また美人のガイドさん)
君野さん、じゃなく羊たちを見ると羊たちの真ん中にボロボロのトラックと黄昏
れている「おじさん」が見える。トラックは一見 軽トラックのように見える。
「いったい何匹 羊がいるんだろう?」
どう見てもこのトラックに乗ってきたとは思えない数の羊たちである。
「羊 積んできたのかなぁ?」
ダイコンのように横積みされた羊が頭の中に浮かんだ。 
「うぅーーん解らん」
壊れている小さなトラックとたくさんの羊。誰かこの方程式を教えてくれぇ~
「しかし 羊はおとなしいなぁ」
怯えたように一箇所に固まっている羊たち
このきっと現地の人からしたら大したことのない出来事かも知れませんが、はるか東の外れの国から来た私達にとって「異国に来たこと」を強く感じさせる出来事であった。
目の前にある羊を残して観光バスは通り過ぎる。
わずか数十秒の出来ごとであった。
*ルクソールでの悲しい事件(1997年)御冥福をお祈りいたします。

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