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大人の小説

新宿の恋 Chapter 2 運命の出会い

新宿

この物語は、昭和57年(1982年20歳の大学生 神原タツヤ(偽名ですが自分)が
父親の死によって金を稼ぐために新宿のバーでバイトをはじめたときから始まります。
バーで出会った謎の女性 レイコをきっかけに多くの大人たちや女性と関わるようになることで大人へと成長してゆくいうお話です。

実際にあった出来事に多少の演出とエロチックな要素を加味したもので半分ドキュメンタリー半分フィクションの奇妙な物語となっています。

最後まで読んでいただけたら幸いです。

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年上の女

自分の前に一人の年上の女性が声をかけてくれるようになった。

店では、「レイコさん」と呼ばれていた。
年齢は、おそらく30代半ばであろう。

来店するのは、決まって 土曜日の0時過ぎ ふらりと店にやってきて3時頃まで飲んでいる。
マスターとは旧知の仲らしいことは、会話の中からわかってきた。

午前3時になると格闘家のような大男が店にやってきて彼女を連れて帰っていった。

そんなある日、マスターから不思議なことを言われた。

「明日、休みをやるから ここに行ってくれ」

マスターから渡されたメモには、『住所と時間』だけが書かれていた。

〇〇町〇番地 鳴海宅 午後2時

まだ、グーグル・マップ どころか、携帯電話もない時代、本屋で地図を調べその場所に向かう。

〇〇町は、高級住宅街で土曜日の午後というのに ほとんど人がいない。

やがてメモに書いてある「鳴海」と表札がかかっている家をみつけた。

でかい家だった。

道路から家が見えないほど木々が生い茂り高い壁に囲まれていた。
大きな鉄の門が閉まっているので中をみることができない。

恐る恐る ブザーを鳴らす。

頑丈そうな扉が開く。

そこには、見覚えのある男が立っている。

「お嬢様がお待ちです」

レイコさんを午前3時に迎えに来る格闘家風の男がそこに立っていた。

男の後をついてゆく。

森の中のような道を抜けると レンガ造りの大きな邸宅が見えてくる。

玄関らしきロビーを抜けると吹き抜けの部屋に到着

「お嬢様が来るまで ここでお待ち下さい」

男が、立ち去り 広い空間に残された。
居場所を探して 大きめなソファに座った。

ドアを開けて女性が入ってくる。

レイコ

「レイコさん」

女性は、バーの常連であるレイコだった。
「よく来たわねぇ 神原さん お待ちしておりました」
バーでみかけるレイコは、Tシャツにジーンズというラフな格好が多いけど、今、ここに立っているレイコは、真っ白なワンピースで細身の身体を包み込み、かすかに香る香水が心地よい風を運んでくる。

「早速だけど あなた 運転できる?」
挨拶もそこそこに質問される。

「はい 大丈夫です」

「じゃぁ あとに付いてきて」
レイコは、自分をガレージらしき部屋に連れてゆく

黒いベンツが2台 その奥に黄色いハッチバックが見えた。

「左ハンドルだけど 運転できる?」
東京に出てくる前、免許を取得してすぐに兄貴のクルマを借りて友人たちと峠を攻めていたので運転には自信があった。

「たぶん 大丈夫だと思います」
黄色のクルマは、RENAULTと書かれてあった。

キーを受け取り、運転席に座る。

助手席にレイコが乗り込んでくる

「これって スポーツカーですか?」
眼の前のメーターには、真ん中にタコメーター(回転数)、左にスピードメーター、右に水温計、油圧計、ターボブースト計が並ぶ。

「そう かなりスピードがでるから 気をつけてね」
少女のように笑う レイコは、子供のように無邪気に笑う

黄色のRENAULTは、ラリーカーを実用にしたようなモデルらしいけど 詳しい車名は知らない。
キーを撚ると爆音が聞こえてくる。
ハンドルに伝わってくる振動も半端ない。

「200馬力ぐらいあるから アクセルは慎重に」
アクセルを軽く煽るとタコメーターが、一気医に上昇することからも 生ぬるいクルマでないことがわかる。

「サエキくん ガレージを開けて」

ボディガードのような男は、サエキと言うらしい。

俺は、アクセルを少しアオリ慎重にクラッチを繋ぐ

バカみたいなエンジンに軽い車体のRENAULTはスルスルと動き始める。

ガレージから車道に出ると

「ここは住宅街だから 静かに」
とレイコが注意する。

エンジンの回転数とアクセルの開閉度を探りながらエンジンの特徴をつかむことに集中する。

RENAULTは、ターボエンジン(と思われる)特有の低回転のトルクが薄い。
気をつけないとエンストしてしまう。

狭い路地を抜け 広い道に出る。

「いいわよ トバして」

レイコは、楽しそうに命令する。

アクセルを踏み込み、回転数を上げるとRENAULTの本当の姿が現れてくる。
昨今のクルマのように規制が多くない。
車両は軽く、エンジン馬力が半端ない。
軽い車体とターボの急激なエンジン特性により加速はロケットのようだ

ハンドルもどこかにすっ飛んでしまうほど反応が良い

レイコは、この危険なドライブを楽しんでいるようだ。

「品川に向かって」

RENAULTには、カーラジオなどなかったけれど このクルマには、くだらない音楽など必要ないほど官能的だ。

次回予告

エリコに品川の高級ホテルで二人きり 童貞の俺は、ここでしてしまうのか?

次項 新宿の恋 Captcha 3 レイコ


お楽しみに

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  • この記事を書いた人

はぼぞう

旅と砂漠と写真と女性を愛する60歳ちょっと前の現役ITエンジニア シンガー 森口博子とアーティスト 中村中が大好きです。

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