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第9話 ファルーカでさらばじゃ(その2)

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ナイル川の船遊びは続く
ガラベーヤを着た船頭のお兄さんが急に慌ただしく動き始めた。ごわごわとした帆をロープで結び付けている。
風は「そよそよ」状態 心地よい
アラビアのロレンスから舵を奪い取り船を回頭させた。
ロープを引いてゆっくりと三角形の帆を上げ始めるとファルーカが目覚め始めたかのように動き始めた。
「ばさぁ」という音と共に帆に風をはらむ 「ざざざ」と水を切る音、傾く船体まるで生き物のようにファルーカが水面を滑り始める。
我々と同じようなグループを乗せたファルーカが見える。
「さくらさくら やよいも.....」
いきなり日本の歌が聞こえて来た。
一隻のファルーカが近づいて来る。乗員は一人、ガラベーヤを来た男が立ち上がって歌っている。
男の手にはタンバリンのような楽器、鈴なしのタンバリンのようだ
「みなさん げんきですかぁ」
日本語が上手だな。
男のファルーカはどんどん近づいて来る。さらに太鼓を鳴らして踊り始める。
「へなぁ XXXXXXX」←アラビア語です 念のため
当方の船頭と顔見知りらしい。
2隻のファルーカは手が届くほど近づいた。ファルーカの船頭が太鼓を男から受け取り何か会話をかわしている。
すると急展開して男のファルーカが離れて行く。
「さらばじゃ」
ナイル川に響き渡る大きな声!
しかし日本語が上手いな
「さらばじゃ」を繰りかえしながら一人ファルーカが去ってゆく。

「なぜ? なぜ さらばじゃ と彼は言うのだろう??」
美人ガイド君野さんの説明によると、最近NHK大河ドラマの「織田信長」をエジプトで放映されたそうだ
ドラマのエンディングで「オブリガード」という語りの部分をここエジプトでは「さらばじゃ」と日本語吹き替えをしていたそうである。
「エジプトでは「おしん」と並んでトレンドになっているらしい。」
タンバリンもどきの太鼓を受け取った我々の船頭はすっかり上機嫌!
いきなり太鼓を叩きながら歌い始めた。
「おえ おららえれXXXX」 ←アラビア語
軽快なリズムに乗せられて我々も騒ぎ始め。ファルーカの上は大宴会となってゆく。
「ぶつかるんじゃない」
ファルーカが岸に向かって走りはじめる。船頭の兄さんは、舵など忘れたかのように歌いつづける。近づいて来る岸壁
「おぉおおおおお」
という声に流石に気がついたのか急カーブを切るファルーカ
「ががががががぁぁぁぁんんんんん」
岸に係留してあった大きな船に我々の乗っていたファルーカがぶつかる!!!!
「こりゃ大変だ!」と思うのは日本人だけ
ぶつけた船頭の兄さんもぶつけられた船の人間もなにか言葉をかわして何もなかったかのように去って行く。
楽しいクルーズも小一時間ほどで終了、無事ホテルに到着
「さらばじゃ」と手をふり、ファルーカを降り陸地に降り立つ。

ホテルの部屋に戻り部屋から外を見る。
ナイル川にたくさんのファルーカが浮かんでいる。
その向こう岸に夕日に照らされて紅く染まった砂漠が続いていた。

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