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グラシアス・メキシコ

【グラシアス・メキシコ】 60 アーモンドの樹の下で


中庭を通過して高い塔の下に到着

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天文台

「この塔は天文台だと言われています」
宮下さんの指さす先にそびえ立つ塔は、まるで田舎にある火の見やぐらのようだ。
宮殿から外に出る。 相変わらず風がない。
小川を渡り←これが涼しいんだ! 小さな道を進む広場に出る。

芝生で整地された中庭の2方にピラミッドが対座している。

「この神殿は 十字架の神殿と太陽の神殿と言われています。 この神殿の
真ん中で手をたたくと反響します。 また片方の神殿で話をするともう一方の
神殿で声が聞こえるので後で試して下さい。」
このとき奥さんの体力が限界に来ていた。 私も「もうピラミッドは勘弁」と言う状態である。

休みたい

「もう休みたいという人は 碑銘の神殿の前にある木の下で休んでいても結構です」
宮下さんの言葉は天からの声!!! 暑さと湿気でかなりまいっていた私たちは今来た道を引き返し目的の木陰に向かう。

木陰には沢山の観光客が座っていました。
ほとんど日陰がないこの遺跡にとって芝生の真ん中に立っているこの木は砂漠の
オアシスのようである。 運良くベンチのように作られた石に腰をかけることができた。

「涼しいーーー」
ミネラルウォーターをのどに流し込む。
流石の太陽もアーモンドの木の下まで届かない。

「ぼーーーーと」視点の定まらないまま木を見上げる
「あ アーモンドがなってる」
まだ青く小さい実がなっている。はじめてみたアーモンドのなっている実である。

「アーモンドがなったら木を揺すって収穫するのかな?」
私の頭には昔チョコレートのCMで見たカリフォルニアのアーモンド畑の映像が浮かんだ。

突然 私たちの目に奇麗なお人形のような女の子が登場
大きな瞳はブルー、髪は金髪 3才ぐらいであろうか? 「じぃーー」と私たちの
顔を見ている。

視線を合わせると 「きやぁ」と トコトコとママのところに走ってゆく。

「日本人が珍しいのであろうか?」
しばらくするとまたやってくる。

「XXXX」 とボソボソとなにかつぶやきながら大きな瞳でのぞき込んでくる
そして また ママのところにかけてゆく。
アーモンドの木の下で天使出会ったような気がした。

【グラシアス・メキシコ】 61 あっちは、カンクン、こちらは、ジャングルで遺跡巡り

アーモンドの下の天使に別れを告げ バスに戻る。 私たちは暑さでヘロヘロだったのですが他の人達は元気にピラミッド群を登ったらしい。 そういえばお昼はまだだった。 暑いときはビールに限る ということで昼食 ...

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※この旅行記は、1997年に書かれたものです。

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  • この記事を書いた人

はぼぞう

旅と砂漠と写真と女性を愛する60歳ちょっと前の現役ITエンジニア シンガー 森口博子とアーティスト 中村中が大好きです。

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